20代理学療法士・作業療法士の転職事情|退職理由・職場探しのポイント

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近年、20代の理学療法士・作業療法士の転職が急増しています。

転職理由をみると下記の通り、様々な悩みを抱えていることが分かります。

 ● やりがいが少ない
 ● 成長できていない気がする
 ● 給料が少ない
 ● 人間関係が悪い
 ● 土日祝日の休日が少ない
 ● 残業が多い

このような、身体的にも精神的にも負担が多い職場で働き続けることは、体を壊したり、成長できる大切な20代を無駄にすることになりかねません。

20代は転職に有利な時期といわれていることから、毎日のように悩むくらいであればたとえ1~3年目であっても転職を検討することは良い選択といえます。

しかし、転職に失敗してさらに悩む方も多いため、いきおいで転職せずにまずは転職にあたっての注意点を知ることが重要です。

そこで本記事では、20代の理学療法士・作業療法士が転職する理由やメリット、そして20代といっても経験年数によって転職時の注意点が異なりますので、経験年数別の失敗しない職場選びのポイントについて紹介していきます。この記事を読むことで仕事もプライベートも充実させることができる理想的な転職のノウハウを知ることができます。

目次

20代で転職しても大丈夫?最近の転職事情

厚生労働省が公表している医療従事者の離職率を調査した報告書「産業別離職状況」によると、ほぼ20代といえる新卒1年目で離職する割合は11.3%、2年目までに離職する割合は27.0%、3年目までに離職する割合は38.9%にものぼると報告されています。

経験年数1~3年目にあたる20代前半は転職するか躊躇してしまい、この職場で働いていて良いのか悩みながら過ごす方が多いです。しかし、上の報告をみると最近では経験年数に関係なく自分に合わない職場で無理に働いてやる気がなくなったり、成長できなかったり、最悪体調を崩すくらいなら次の職場でやり直した方が何倍も自分のためになると転職を決意する方が多いことが分かります。

そして、経験年数4年目を超える、20代後半にもなると転職する方がさらに増えます。即戦力として働ける20代後半は、多くの職場から求められており、また自分自身の理学療法士・作業療法士としてのキャリアプラン、プライベートのライフプランが徐々に確立される時期であるため、20代後半は職場選びも明確に行いやすく、理想的な職場に転職できる絶好のタイミングとなっています。

このように、最近では20代で職場を変えることは珍しいことではなく、経験年数を問わず十分可能であるといえます。

転職前に考えて欲しいこと

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上でお伝えした通り、20代で転職を行う方は多いですが、誰でもすぐに転職することをおすすめしているわけではありません。

まずは働きにくさを感じる原因が自分自身の落ち度によるものではないかを振り返りましょう。また、はじめての転職の場合は、自分の職場のことはよく知っていても他の職場のことは分かりにくいと思います。

給料や年間休日数であれば求人票などで知ることができるため比較しやすいですが、人間関係や教育体制、残業時間、業務量などは中々分かりにくく、比較が難しいと思います。よくある転職の失敗例が、自分の職場と他の職場を比較せずにいきおいで転職してしまい、前の職場の方が良かったという事例があります。

そのため、今の職場と外の職場を比較して本当に問題であるかを把握し、明らかに問題である場合には上司や先輩に相談するなど今の職場の問題を解消するための行動を行った上で、それでも改善しない、辞めたいと思う場合に転職を検討しましょう。ちなみに、他の職場と比較するためには、無料で職場情報が閲覧できたり、転職すべきか相談できる下記の転職サイトを活用することをおすすめします。

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20代の理学療法士・作業療法士が退職・転職する主な理由

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上で「今の職場と他の職場を比較した上で転職を検討しましょう」とお伝えしましたが、何を比較すれば良いのか分かりにくいと思います。

そのため、この章では実際に20代の理学療法士・作業療法士が転職を決意するに至った理由について紹介していきます。転職理由は人それぞれではありますが、特に下記8つの理由は転職に直結しやすく、多く当てはまる場合は転職を視野に入れても良いといえます。

● 人間関係が悪い
● 給料が低い
● 成長が実感できない
● 興味のある分野・目標が出てきた 
● 仕事がハードで疲弊している
● プライベートの時間を確保したい
● 職場が遠い 
● 子育てしながらは働きにくい職場環境

人間関係が悪い

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経験年数問わず、20代の多くの転職理由となるのが人間関係です。

上司・先輩の考え方が自分に合わない、ギスギスした雰囲気がある、同年代のスタッフが少なく気軽に話せる人が少ない、他職種との関係の悪いなど様々な人間関係に悩み、転職を考えるきっかけとなっています。

特に1~3年目にあたる20代前半の場合は、理学療法士・作業療法士としてだけでなく社会人としての経験が不足しているため、一生懸命に頑張ってもうまく仕事が行えないのは仕方ありません。しかし、仕事がうまくできないことに対して上司・先輩の指導が怖い、陰口を言われていることが苦痛など、特に20代前半では、先輩に怒られないか不安、何気ない相談も気軽に行えず成長できていないと感じて転職を考える方が多いです。

また、徐々に経験年数が上がるにつれて自分の考えがしっかりと持てるようになり、20代後半になると先輩・上司の考え方が自分と合わない、現場の意見を聞き入れてくれないなど不満がつのり転職を考える方も少なくありません。

給料が低い

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人間関係と同じく理学療法士・作業療法士の大きな転職理由となっているのが、給料が低いといった理由です。

毎日、多くの単位をこなしているのに給料が少ない、残業申請が出しにくく時間外手当が少ない、など業務量の多さに対して給料が低い職場も少なくありません。

また、多くの職場は昇給額を公開しているため、数年~数十年後の年収についても把握することができます。その中で、今後の給料が少ない場合には欲しい車や家が買えない、結婚や子育てができるか不安など私生活に大きく影響します。

世の中には同じような業務量にも関わらず高い給料が支払われる職場、20代でも年収500万円以上を目指せる職場、昇給額や役職手当が高い職場が数多く存在します。そのため、働きやすくて給料が高い職場を目指して退職する方は少なくないのです。

成長が実感できない

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経験年数1~3年目にあたる20代前半に多い転職理由となるのが、成長が実感できないです。

20代前半は、どれだけ多くのことを経験し、考えるかで今後の理学療法士・作業療法士としての能力や考え方に影響を与えます。

しかし、職場によっては教育体制が整っていない、先輩や上司が怖くて気軽に相談できない、患者・利用者層がほとんど同じで経験が増えない、介入人数が多過ぎてこなすばかりで考えている時間がないなど自分の成長を実感できない職場も少なくありません。

あくまで勉強は自分自身でするものであり、その通りであると思います。ただ、最近は教育体制が充実している成長しやすい職場が多いため、わざわざ自分の成長の仕方にマッチしていない職場で大事な20代前半を過ごすのはもったいないと考えて辞める方が多いのも事実です。

興味のある分野・目標が出てきた

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特に20代中頃~後半になると徐々に心に余裕ができ、自分の興味があること、理学療法士・作業療法士としての目標が徐々に明確になりつつあります。

もちろん、それは人によって異なり、急性期で働きたい、整形疾患を中心にリハビリしたい、研究活動に力を入れたい、管理業務を行いたいなど様々です。

しかし、職場によっては関わりたい分野の疾患が少ない、習得したい手技を教えてくれる先輩がいない、配属を変えてもらえない、研究活動が行いにくい環境である、管理職の席が空かないなど目標が実現できないことから転職を考えるケースも少なくありません。

このような前向きな理由の場合は、面接時になぜやりたいのか、今の職場では実現が難しい事実を伝えることで採用されやすく、転職の難易度はさほど高くないのが特徴です。

仕事がハードで疲弊している

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仕事量の多さは職場によって大きく異なり、夕方にはゆっくり事務作業ができて定時でゆとりを持って定時で帰れる職場もあります。

その一方で、毎日の単位数や介入人数が多過ぎる、計画書やサマリーなどの書類作成が業務時間内に終えられないなど疲労がたまりやすい業務体系の職場も少なくありません。

特に20代中頃~後半になると、担当患者数、重症・クセがある方の担当機会、取得すべき単位数、リハビリ以外の管理業務、後輩育成、係や委員会業務、研究発表など職場によってはかなり多くの業務を行うことが求められます。

たくさんの業務を経験することで成長できるメリットがある反面、負担が多くてひどく疲弊している、フォローが少なく悩んでいる、やりたいことに手が回らないようであれば上司に相談することも重要です。しかし、上司に相談しても業務負担度が改善せず、自分自身のためにならないと悩んだ末に転職を決意している方がいるのも事実となっています。

プライベートの時間を確保したい

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20代は仕事以外にも遊びたいことや様々なライフイベントが発生する時期といえます。そして、中には結婚や育児などでプライベート時間の優先度が大幅に増す方もいるのではないでしょうか。

しかし、残業や土日祝日出勤が多い、休み希望が出しにくい、有給を自由に使わせてもらえないなど、プライベートの時間を作りにくい職場も少なくありません。

残業時間が少なく、さらに年間の休日数が多い職場を探すことはそれほど難しくはありません。

成長に繋がる、給料が高い職場であればプライベートの時間を削ってでも頑張れますが、特にそうではない場合はより仕事と私生活が両立できる環境を目指して退職するという方が経験年数が上がる20代後半にかけて増えるのが特徴となっています。

職場が遠い

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20代中頃~後半にかけて増える転職理由が職場が遠い、または遠くなったです。

新卒時は就職先に勉強ができる職場を優先して決める、もしくはうまく就職先が決まらずに遠くなってしまったという方も少なくはないです。そして、経験を積むにつれて住みやすい都市に移るために転職する方が多いです。

また、女性の場合は結婚やパートナーの転勤により職場からの距離が遠くなるケースが多く、女性の多くの転職理由にこの職場との遠さがあげられます。

そのため、よい職場であってもプライベートの事情から転職に至る方は少なくないのです。

出産・子育て環境の整った職場で働きたい

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職場が遠くなったという理由と同じく、こちらも特に女性に多い理由としてあげられるのが、出産・子育てを行うにあたっての職場環境の問題です。

業務内容が考慮されにくく、残業時間が長くなるなど子育てを行う上で働きにくさを感じる職場環境の場合は家庭生活に大きく支障をきたしやすく転職に直結する理由となっています。

その他にも様々な理由によって20代の多くの理学療法士・作業療法士が転職を行っています。転職することで自分のやりたい分野で仕事ができている、今より大幅に給料が上がった、早く帰れてプライベートの時間を確保できるようになったなど多くの方が理想的な働き方を手にすることができています。

そのため、特に上記の転職理由に当てはまる方、今の職場に不満や悩みがある方は我慢せず転職を検討することは選択肢に入れても良いと思います。実際に20代の転職は有利な時期が多く、経験年数と年齢によっては絶好のタイミングとなります。その理由について次の章で詳しく説明していきます。

20代中頃~後半は転職に有利

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結論からお伝えすると、20代の中でも経験年数が4年目を超える20代中頃~後半が転職には圧倒的に有利です。

その理由は、主に3年以上の理学療法士・作業療法士としての経験があれば即戦力であり、かつ人件費が高すぎないためです。

逆に3年未満の場合は辞めた理由を明確に伝えられなければマイナス評価となり採用を見送られたり、30代になると経験に応じた高い給料を支払う必要があること、管理職者がそろっている職場ではそもそも30代は求人枠に入らないこと、スタッフや経営に関する管理能力を求められやすいことなどから採用の難易度を高くなります

そのため、20代の中でも経験年数が4年目以上は多くの職場から求められやすく、理想的な転職が行いやすいことから絶好のタイミングとなっています。

経験年数別にみる20代理学療法士・作業療法士の転職時の注意点

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20代の理学療法士・作業療法士の転職は年齢よりも経験年数によって注意すべき点が大きく変わります。

そのため、この章では経験年数ごとに特に転職活動時に注意すべき点について紹介していきます。

1年目(21~23歳)

最近では、医療従事者の11.3%が新卒1年目に転職を行っている時代であるため、身体的・精神的に辛い場合は転職を検討するのもよい方法といえます。

しかし、特に1年目で転職する場合は、まだまだ理学療法士・作業療法士としての経験が浅いことから教育体制が整っており、成長できる職場を選ぶことが重要となります。年度途中の採用の場合は、多くの職場では教育係が付いて個別指導を受けられる体制を整えてもらえますが、4月の入職者とは異なりプログラムを組んで体系的に学びにくいことが多いです。

そのため、年度末が近く、未経験の分野に転職したい場合には、離職者が増えて多くの職場が人員補充したい(1~)3月に入職し、4月から始まる新人研修に部分的に混ぜてもらえる職場を探すことがベターです。ちなみに、1年目の転職の場合は前の職場を辞めたor辞めたい理由を必ず聞かれるため、前向きな理由、もしくは自分なりにどのような行動を行ったが満足がいかない職場であったかを明確に伝えることが重要です。

また、どうしても1年目で辞めたい場合は3月までに退職することで転職を有利にすすめることができます。その理由は、厚生労働省が策定している「特定求職者雇用開発助成金」という制度があるためです。この制度は、学校卒業後に12ヶ月以上継続的に雇用されていない者を雇用すると小~中規模の職場では1年定着後で50万円、2年定着後に10万円、3年定着後にも10万円(大規模の職場は1年定着で35万円)を転職先が得ることができるためです。つまり、2年目の4月に入職を希望するよりも1年目の3月でも入職できることを面接で伝えると採用へのハードルを下げることができるのです。

1年目の転職時のポイント
● 教育体制が整っている職場を探す
● 未経験の分野への転職の場合は4月からの新人研修に部分的に参加できるか職場を探す
● 1年目の3月までに入職可能であることを伝える

1年目の転職事情は「1年目理学療法士・作業療法士の転職はNG?失敗しない職場探し5つのポイント」で詳しく解説しています。

2年目(22~24歳)

2年目の転職は1年目の転職と比べると、そこまで教育体制にこだわる必要はありません。しかし、特に忙しい少人数職場、もしくは訪問リハビリなどの周囲にスタッフがいない職場では2年目は即戦力として扱われやすいために、フォローや指導がもらいにくく、一人で悩むことになる転職者も多いです。

そのため、特に未経験の分野、リハビリ中に孤立しやすい訪問リハビリ分野に転職する場合はフォローが得られる職場であるかを確認することが重要となります。

また、面接時には1年目と同じく転職するに至った理由を問われることがほとんどです。理由を聞かれる意図はすぐに辞めないか、本人に大きな問題がないかを確かめるためです。

この職場側の不安を払拭するためには、転職先が納得できる転職理由を答える必要があります。前向きな理由、もしくは前の職場の問題によって転職を検討するに至った場合は、問題に対して自分なりにどのような改善に向けた行動を行ったかを伝えることで採用に不利になりにくく、むしろ内容によっては自発的に行動を起こせる人材は貴重なためプラスに受け取ってもらえます。

2年目の転職のポイント
● フォロー体制が整った職場を選ぶ
● 2年目で辞めた明確な理由があるか振り返る
● 面接時には前向きな理由、問題解決に向けて取り組んだ内容を伝える

2年目の転職事情は「2年目理学療法士・作業療法士の転職はNG?失敗しない職場探し4つのポイント」で詳しく解説しています。

3年目(23~25歳)

3年目の転職時に注意したい点は、今の職場を辞めるデメリットの大きさを考えることです。3年目からはリハビリ業務以外にも新人の教育係など様々な役割を任されるようになり始める時期であり、1~2年目よりも多面的なスキルを向上させられる時期となります。

転職すると1から人間関係を作ったり、業務を覚える必要があるため成長する伸びしろを縮めることになりかねません。そのため、辞めるデメリットと転職するメリットをしっかりと天秤にかけて転職すべきか検討しましょう。

また、退職金は各職場によって支給条件が異なり、3年以内に退職する場合は支払われない職場も少なくありません。3年勤続者の平均支給額は約30万円であるため、年度途中に退職を検討している場合は、あなたの職場の就業規則・賃金規定を確認してから退職日を検討することをおすすめします。

とはいえ、転職先はすぐに決まるわけではないため、3年目の間にゆっくりと転職活動を行い、4年目に入職できる職場に就職すると退職金ももらいつつ好条件の職場に移ることができます。

3年目の転職のポイント
● 職場を辞めるデメリットを考える
● 退職金が支払われる勤続期間を把握する

3年目の転職事情は「3年目理学療法士・作業療法士の転職はNG?失敗しない職場探し4つのポイント」で詳しく解説しています。

4年目(24~26歳)

20代中頃にあたる4年目は、即戦力で人件費が高くないことから採用されやすく、転職するには絶好のタイミングといえます。

転職時の注意点としては、3年目と同じく3~4年目には教育係や委員会業務など様々な役割を与えてもらいやすく、受け身の働き方から自発的な働き方に変わる時期といえます。そのため、理学療法士・作業療法士としてのスキルや多面的な視点を養えるなど大きく成長しやすく、やりがいが出る時期となります。

職場を変えることで、人間関係の構築を1から行う必要が出るため、リハビリ業務以外の役割を任されるのに時間差が生じてしまうことになりかねないことが、大きなデメリットといえます。

逆に、この重要な時期に成長を感じない、やりがいを感じないなど職場を辞めるデメリットが少なすぎる場合には転職を検討しても良いといえます。

4年目の転職のポイント
● 職場を辞めるデメリットを考える

4年目の転職事情は「4年目理学療法士・作業療法士の転職はNG?失敗しない職場探し4つのポイント」で詳しく解説しています。

5~7年目(25~29歳)

20代後半にあたる5~7年目は、即戦力として働けること、今までの経験を還元してくれることを期待されて非常に内定をもらいやすい時期となっています。

逆にこの時期を逃し、30代になると採用枠が減少し、転職の難易度が一気に上がるため、20代後半の内に転職を行う方が多いのが現状です。

30代は転職の難易度が高いことを考えると20代後半の転職は、将来的なライフプランを想定して長期的に働ける職場を探すことが重要となります。

人によってライフプランは大きく異なりますが、たとえば結婚や出産、マイホームの購入など大きなイベントを考えている場合には、それに見合う給料や年間休日数、残業時間、通勤時間、子育てへの理解がある職場かなど将来的な生活に支障をきたさない職場であるかを判断しながら職場探しをする必要があります。

5~7年目の転職のポイント
● 将来的なライフプランを想像する
● 今後のライフプランに見合う職場を探す

4年目の転職事情は「5・6・7年目理学療法士・作業療法士の転職事情|失敗しない職場探し4つのポイント」で詳しく解説しています。

転職に失敗しないための4つのポイント

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以上の通り、20代の理学療法士・作業療法士の転職は、経験年数によって注意点が大きく異なるため注意が必要です。

しかし、経験年数に関係なく転職活動時に絶対に押さえておきたいポイントは共通していますので、その点について詳しく紹介していきます。

【転職に失敗しないためのポイント】
● あなたが転職先に求めている条件を明確にする
● 求めている条件に優先順位を付ける
● 転職先は焦らずじっくりリサーチする
● 1人で抱え込まずに必ず相談する

あなたが転職先に求めている条件を明確にする

経験年数を問わず、転職に失敗しないためにはまずはあなたが転職先に求めている条件を明確にすることが大切です。

そのためには、下記の2つのことをじっくりと考えることが重要といえます。

● 今の職場の何が問題で辞めたいor辞めたのか
● 次の職場には何を望んで転職しようとしているのか

たとえば、今の職場では理学療法士・作業療法士として成長することが目的の転職の場合は、患者層、設備の充実性、教育体制、学会発表に興味がある場合は活発に研究発表が行われているかなどが外せない条件となります。

また、プライベートを優先したい場合の転職は、給料や勤務体系、通勤時間、そして出産・育児などを考えているのであれば、託児所の有無、産休・育休後の職場復帰率など先々のライフイベントを想像しながら職場探しを行うことが重要となります。

人によって、転職先に求める条件は大きく異なります。

そのため、あなたはどのような職場で働きたいか、どのような私生活を送りたいかの両面から考え、まずは希望条件をすべて書き出す作業から始めることが失敗しない転職の第一歩となります。

求める条件に優先順位を付ける

あなたが転職先に求める条件を書き出していくと、人によっては大量の希望を挙げる方もいるかと思います。

挙げること自体は問題ありませんが、残念ながら数多くの希望をすべて叶えられる職場は極めて少ないため、多すぎる場合は徐々に条件を絞り込む必要があります。

そのため、各希望に対して絶対に譲れない条件、できれば欲しいけどなくても許容できる条件、なくても納得できる条件とあなたの求める希望条件に優先度を付けましょう。

転職先をリサーチする中で新たに希望条件が増えたり、優先度の付け方(妥協具合)が徐々に明確になってきますので、初めはぼんやりとしていても構いません。

転職先は焦らずじっくりリサーチする

あなたが転職先に求める条件・優先順位がある程度決まれば、あとは今の職場を辞めたい気持ちを押さえてじっくりと職場探しを行うことが重要です。

よい転職先の求人募集ははいきなり出て、すぐに就職希望者が現れるため消えてしまいます。求人が出るタイミングには波があるため、1ヶ月程度で慌てて探さずに数ヶ月単位とある程度長い時間をかけて探すことが大切です。

仕事を辞めてから探すとついつい慌てて転職してしまうケースが多いです。気持ちに余裕を持って入念にリサーチするためにも、働きながら水面下で転職活動を行うことをおすすめします。

ただし、じっくりとは言いましたが、すでに退職している場合は働いていない期間が長くなれば長くなるほど採用に不利になることもありますのでご注意ください。

1人で抱え込まずに必ず相談する

ここまで読み進めた方は、きっと自分自身が転職先に望んでいる理想像、転職先のリサーチの仕方なんて分からないと感じた方が大半だと思います。

それは転職したことがないので当然です。まずは一人で抱え込まずに誰かに相談することから始めましょう。

相談を行う際は、相談相手は仲の良い同僚、信頼できる先輩であっても避ける方が無難です。

辞めたいと相談を受けたことを誰かに話してしまい、後々それが上司の耳に入って職場に居づらくなった事例は少なくありません。そして、何より転職に失敗しないためには、リハビリの転職事情に詳しい方に相談することが重要になるためです。

20代の転職を成功させるためには転職のプロに相談

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では、リハビリの転職事情に詳しい方とは誰かというと、それはリハビリ業界に特化した転職サイトです。

転職サイトとは、働きたいエリアなどあなたが求める条件を入力することで簡単に求人情報が収集できるサービスです。

完全無料で利用することができ、求人情報を閲覧するだけでなく、相談にものってくれるため、そもそもあなたが理想とする職場とは何なのか、どうやって転職先を探したら良いのかということも気軽に相談できます。

そのため、転職サイトは転職に失敗しないためにサポートしてくれる心強い味方といえます。

転職サイトの利用がおすすめな理由

こんな方は転職サイトを利用する価値があります。

● 希望する条件の求人情報を幅広く得たい
● 転職先に求める条件をまとまらず相談したい
● 履歴書の作成時や面接時にサポートを受けたい
● 管理職などの見つかりにくい案件を知りたい

前述の通り、転職サイトは幅広い求人情報をネットで閲覧できるだけでなく、必要であれば電話であなたの求める希望条件を明確にしてくれたり、希望にそった求人が入った際には詳しい情報とともに連絡をもらえます。

そのため、各病院や施設の公式ホームページを一つ一つ閲覧して求人が出ているか、給料や勤務体系などについて調べる手間が省けます。

また、履歴書の作成時や面接時に前の職場を辞めた理由をマイナスにしか伝えられない、自分のアピールポイントが分からないと悩んでしまった場合にはサポートを受けることができます。

また、管理職の求人は一般の方が閲覧する各病院などの公式ホームページには管理職が不在かのように思われてしまうことからほぼ掲載されません。そのため、管理職を目指している場合にはその旨を担当者に伝えることで管理職案件を教えてもらうことができるのもメリットといえます。

転職サイトのココ!がメリット
● 条件を入力するだけで簡単に求人情報が収集できる
● 候補となる職場が絞れたらその職場について詳しく説明を受けられる
● 不足した情報があれば直接職場に問い合わせてもらえる
● 転職先選びに迷った時にはアドバイスを受けることができる
● 一般的な探し方では見つからない管理職案件を知ることができる

転職サイトは登録・利用ともに完全無料

転職サイトは登録後に利用していく流れですが、登録・利用ともに完全無料です。

その理由は、転職サイトは求人をいただいている病院や施設などから料金をもらっているからです。そのため、利用者には1円も請求しませんので、気軽に利用することができます。

これだけ手軽に幅広い求人情報が手に入り、何度サポートを受けても無料なので転職時に活用することが最近では主流となってきています。

転職サイトのデメリット

一応、転職サイトにもデメリットがありますので把握しておきましょう。

デメリットとしては、転職サイトは有名所だけでも10種類くらいありますが、サイトごとに求人数が異なること、すべての職場のことを完全に把握できているわけではないこと、担当者との相性が合わないことがあるなどが挙げられます。

ただし、これらのデメリットに関しては、3ヶ所くらいの転職サイトに登録し、公開されている求人を閲覧したり、直接電話で話を聞くことでかたよりなく情報収集ができ、より好条件の転職先を見つけることができます。

ちなみに下記の3ヶ所のサイトは、求人件数が多く、サポート体制が充実している完全無料の人気が高いおすすめサイトとなっています。

全国的に多くの求人を保有する人気の転職サイトBest3

1.PT・OT・STワーカー

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『PT・OT・STワーカー』は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の公開求人数No.1を誇る転職サイトです。
3.9万件以上もの求人数を取りそろえているため、数多くの求人の中からあなたにぴったりの転職先を探すことができます。

年収500万円以上や年休130日以上など優良求人も多く、利用者満足度が非常に高い人気の転職サイトとなっています。
また、履歴書の書き方や面接での対応に不安がある方は何度でもアドバイスを受けられるなどサポート体制も充実しています。

こんな方におすすめ!
・多くの求人の中から転職先を選びたい
・利用者満足度の高いサイトを利用したい
・求人情報や面接対策などしっかり教えてもらいたい

2.マイナビコメディカル

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『マイナビコメディカル』は、転職業界大手・マイナビが運営しており、豊富な転職ノウハウを基に最適なアドバイスをもらうことができます。
また、関東に4ヶ所、東海・関西に各2ヶ所、北海道・中国地方に各1ヶ所の支社があり、全国の幅広い情報を収集しています。

そのため、はじめての転職でサポートをしっかり受けたい方、転職先の細かな情報まで知りたい方、地方への転職を検討している方にもおすすめできる転職サイトです。
分野別の求人数に関しては、病院や施設、訪問リハビリ分野の転職先が多い点が特徴となっています。

こんな方におすすめ!
・はじめての転職でサポートを受けたい
・細かな情報まで教えてもらいたい
・地方への転職を検討している

3.PT/OT人材バンク

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『PT/OT人材バンク』は、2008年から運営を開始しており、年間1.1万人が利用するリハビリ分野に特化した転職サイトです。
新着の求人情報が入り次第、小まめに連絡してもらえるなどサポート体制が特に充実しているのが特徴です。

デイサービスやデイケアなどの通所分野の転職案件を多く保有しているため、通所分野に転職希望の方はぜひ利用したい転職サイトとなっています。
上記のPT・OT・STワーカー、マイナビコメディカルと合せて利用することで大半のリハビリ職の求人を把握できるため、3つの転職サイトを併用して利用することをおすすめします。

こんな方におすすめ!
・長い運営実績の転職サイトを利用したい
・新着情報をこまめに連絡して欲しい
・通所分野への転職を検討している

転職サイトの登録から転職までの流れ

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きっと、転職サイトを利用することがはじめてという方が多いと思います。

そこで、簡単に登録から転職までの流れについて紹介していきます。

① 利用登録をする

まずは、上で紹介した利用者満足度が高い転職サイトの利用登録画面にて、電話番号やメールアドレス、転職先に求める条件などを5分程度で入力できる簡単な情報を入力します。

希望条件が漠然としている方はとりあえず思いつくことを入力する程度で現時点では問題ありません。

比較などを重ねて自分が働きたいと納得できる転職先を見つけるには数ヶ月~半年かかることもあります。

少しでも転職を考えている場合は早めに登録しておくことをおすすめします。

② 初回のカウンセリングを受ける

登録当日~数日の間に転職サイトから電話があり、転職時期や現在の悩みなどを確認してもらえます。

カウンセリングというと気構えてしまいそうですが、転職サイトのスタッフは経験豊富な方が多く、色んな角度から今の悩みを聞き取ってくれますので質問に答える程度でも問題ありません。

このカウンセリングの中で自分だけでは気付けなかった悩みがはっきりしたり、誰にもいえなかった悩みが言えて肩の荷が下りて安心できたという方も少なくありません。

まずはあなたが抱えている今の悩みや希望を伝えてください。

③ 随時、相談・求人の紹介を受ける

初回もしくは数回のカウンセリングを基にあなたの転職先に求める条件を満たした求人を随時メールもしくは電話にて案内してもらえます。

気に入れば詳しく条件を聞いたり、ピンとこなければあらためて探してもらうことができます。

色んな求人を見る中で希望する条件が変わることもありますが、その場合でも連絡することで条件を変更して再度探してもらることができます(自分自身で転職先に求める条件がはっきりしており、相談する必要がない方は転職サイト内の求人情報を閲覧するだけでもOK)。

また、気になる職場が見つかった場合には自分で直接聞きづらい質問(残業時間や昇給額など)でも転職サイトの担当者が代行して職場に聞いてもらえるので安心です。

④ 働きたい職場が見つかったら応募する

いよいよあなたが働きたいと思える職場が見つかったら応募します。

職場への見学日や面接日の設定などもサポートしてもらうことができます。

まとめ

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ここまで、20代の理学療法士・作業療法士の転職理由や経験年数別の転職のポイントなどを紹介しました。

20代(特に20代中頃~後半)は転職に有利なタイミングといえます。もしも、あなたが理学療法士・作業療法士として成長できない、身体・精神的に辛い、プライベートが充実させられない職場で働いているのであれば我慢して務めてもメリットは少ないです。

ただし、理想とはほど遠い職場に転職しないためにも、あなたが職場に求めている条件を明確にした上で転職先を慌てずに探すことが大切です。

リハビリ業界の転職事情に詳しい相談相手がいない、探し方が分からない方は、失敗しないためにも求人情報が豊富で利用者の満足度が高い下記の3つの転職サイトを利用することをおすすめします。

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転職サイトは地域によって求人数やアドバイザーのサポート体勢に大きく違いがあります。

たとえば転職サイトA社の求人数は他の転職サイトよりも○○県はとても多くても、●●県は少ないということは十分あり得ますので、転職希望の都道府県に強い転職サイトを利用することをおすすめします。

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